2010.08.10 Tuesday
2010.06.07 Monday
飽くなきチャレンジが必要
「受託」という受身になりがちな事業を行っていると鈍くなりがちなこと、それが仮説を立てて行動し、仮説と実際の差がどれだけあるのかを検証するというプロセスの必要性に対する感度です。
このプロセスを「マーケティング」と呼ぶこともあると思います。
受託の仕事はクライアントが求めるものを求められたとおりに作るというのが基本的なスタンスでもあるため、このマーケティングの感覚が、放って置くと非常に鈍ります。
しかし、今や、古き良き時代のように、とにかくIT化、とにかくシステム化、とにかくインターネット、とにかくEC、みたいな、「中身と成果はともかく、まず、当社も取り組むことが重要」、といった姿勢でシステム化を検討する企業は皆無となり、システムの導入・開発の取り組みには、それが企業内だろうが、BtoCだろうが、BtoBだろうが、全て、「マーケティングの結果に基づく判断」が必要になって来ているように思うのです。
特定のユーザのみを想定した仕組み作りに収まる機会が減っているというのもあるかもしれません。技術の進歩で大規模なユーザ(不特定多数)を対象にできる仕組み作りが可能になったというのもあります。そうしたスケールを生み出せる取り組みにしなければ、「収益を生む」というビジネスの本来目的を果たせないというのも事実です。
つまり、受託型のシステム開発においても、システムのユーザという不特定多数の大集団が作る「群」を「マーケット」と捉えて、そのマーケットが何を望んでいるのかを仮説・検証して分析し、要件や仕様をサービスリリース後も「開発」「実装」していける力がますます必要になってきているように思うのです。
従来の受託に見られたような、決められた仕様どおりのシステムを納期に間に合うように品質第一で作る(納品する)という感覚よりも、マーケットが望む商品やサービスを顧客と一緒になって企画・開発し、マーケティングプロセスを小気味良く回しながら、だんだんと育てていくという感覚が重視されるということです。
この感覚の切り替えは、受託のみに長年注力してきた企業からみると極めて難しい頭の切り替えだと思います。
行動様式がまったく違います。
「仕様や要件をお客様からヒアリングして完全に理解し、設計に反映する」
→ 経験と長年の勘から得られる専門知識、そしてそれに裏づけられた質問力と理解力が重要
「仕様や要件をマーケティングという活動を通じて見つけ出し(提案し)、説明(プレゼン)する」
→ 今を捉えるための行動力と洞察力、そしてストーリー構築力が重要
前者は従来の受託開発でのお話。後者は今求められている受託開発会社で重宝される能力です。
私の個人的な印象かもしれませんが、Web制作会社や広告代理店は、後者の発想で提案ができる動き方をこれまでもしていたため、時代に合っており、システム開発を含む提案の機会が今でも増えているように思います。
でも実は、システム開発の能力のある企業が、マーケティングのセンスを持つことが実は最強です。より具体的に、より詳細に、よりテクニカルに、物事を進めていける可能性があります。潜在する技術的なリスクの回避も可能かもしれません。
近年、急成長しているネット系企業の共通点はそれです。
システム開発の能力の高い企業が、マーケティングのセンスを併せ持っているのです。
当社もそこを目指しています!
「答え(指示)は誰か(お客様)が知っている(出してくれる)」という考え方は思い切って捨てて、「自らの体験・体感から答えを予測し(仮説を立て)、それが本当にそうなのか、さらに行動して情報収集し(検証)、それらの情報から、自らで結論を出す(意思決定)」という能力を磨くことが、今の受託開発の現場に必要とされていると強く感じます。
マーケットに支持されるためには、どんどん自分たちも進化していかないと。
飽くなきチャレンジが必要です。
2008.12.31 Wednesday
2008年
2008年のテーマは「自信と信頼」だった。
このことを新年1月3日に社員向けメールとしてしたためてから、1年が経過した。
結果はどう出たか?
困難を克服するにあたっては、自らの力を信じることが重要である。
そしてまた、共に働く仲間を信じて頼りにすることもとても大切。
「信」という字はニンベンに”言”。
「信」という字は、「言語によるコミュニケーション」そのものをあらわす字だとも言えるかもしれない。
「自信」も「信頼」も、その漢字の組み合わせの通り”コミュニケーション”が不可欠の要素としてあり、互いに言葉を積極的に発し、自らが感じたこと考えたことを互いに共有することで、はじめて「自信」も「信頼」も生じるものと考えた。
そこで、それを実践することに注力した1年。
がしかし、それでもなお、足りない部分がまだまだあった。
One for All , All for One . の精神を醸成すべく、とにかく時間をできるだけ割いた。
でも、まだ足りてない。
結論、結果は出せた。
しかし、その結果にまったく満足はしていない。
もっと、もっと、組織のメンバーひとりひとりが「自信」を高め、「信頼」をベースとした徹底的な組織力をつけなければならない。
手ごたえは出てきた。
しかし、もっと、もっと、なのである。
....そろそろ紅白が始まりますね。